無情の世間

浮世離れ

2007年01月11日 22:26


 現代版組踊「琉球エレジー」

 物語の中では、僕のお笑い好きで、

 笑いの要素がかなり入ってコメディぽっくなってしまったが、

 一応、「エレジー」という名の悲劇なのである。

 やっと自分の運命を変えようと決意し、アカハチとの新しい旅立ちに

 希望で胸いっぱいのマムヤが、「死」というさらに、厳しい運命の悲劇に

 見舞われてしまうのである。

 何と無情な定めであろうか、

 実際、世間というのは残酷な側面があるものである。

 そんな、やるせない想いを僕は歌詞に込めた。

 「とぅばらーま」

 無情の世間や ぬゆでぃ 渡ら  うんじゅ たげに  渡てぃたぼり

     無情のこの世間をどうやって渡っていこうか

     あなた、一緒に渡ってください

 この「とぅばらーま」の歌詞は最初のほうのアカハチがマムヤに

 逃げられたシーンで唄った歌詞である。


 そして、マムヤが刺されたクライマックスのシーンで流れたのは

 「Smile」  である。

  
  冷えきった心に  無数の足跡

  片隅に咲いていた  花は踏みつけられて

  無情の世間は  こんなに残酷で

  だからお願い

  Smile  もう少し優しさを分けてくれよ

  このままじゃ 人間のクズに成り果てて

  消えてしまうから

  だからお願い

  Smile  もう少し微笑みを分けてくれよ

  このままじゃ  人間のクズに成り果てて

  消えてしまうから

  消えてしまうから

  
  理不尽なマムヤの死、マムヤの微笑みにほれたアカハチの

  気持ちは、まさに「Smile」の歌詞のようだったのだろう。